ラジオ深夜便で江戸時代の食事を話題に放送してました。
その中に、煎り酒(いりさけ)と言う調味料の話があり興味を惹かれました。
煎り酒は、日本酒に梅干、昆布、かつお節を入れて煮詰めたものです。
醤油が普及する以前の室町期に考案され、江戸時代中期まで垂れ味噌とともに広く用いられていました。
醤油ほど保存が利かず、味も強くないとされ、江戸時代中期以降、醤油が普及するにつれ利用が減っていきました。
煎り酒は、醤油に比べ素材の風味を生かす利点があり、白身魚や貝類の刺身に相性がよいのです。
醤油を使う料理のほとんどに使えるのが最大の長所だと思います。
卵かけご飯や納豆、お刺身、お豆腐、焼き魚など、和食の定番の料理に使えます。
私は、だし巻きたまご使ってみました。
だしでもない、しょうゆでもない、新しい味になりました。
醤油と煎り酒の塩分の量を比べてみると、煎り酒の塩分量は醤油の13分の1と少ないのです。
最近になって
塩分が少ない調味料として見直されてきました。
▼煎り酒の材料
・日本酒 350ml(純米酒)
・梅干し 2個
・鰹節 15g
・昆布 1枚(5㎝角)
▼煎り酒の作り方
- 小鍋に日本酒、梅干し(種ごと)かつお節、昆布を入れ弱火で煮詰めていく
- 7割くらいになったら、キッチンペーパーを敷いたザルで濾したら出来上がり
- 冷蔵庫で2週間位持ちます
▼ポイント
梅干しはしょっぱいものを使う
梅干しは塩のみでつけた辛いものを使う。目安は塩分18%以上の梅干しです。しょっぱい梅干しを使うことで、出汁の味がより引き立ちます。
江戸時代の中期以前には、こんな調味料を使っていたんだ~と思いを馳せてみるのも新鮮な気持ちになります。