今から40年前の映画、黒沢明「影武者」にはアナザーストリーがありました
それは主役に勝新太郎をあてたことから始まりました
当時これはいい映画になると期待を膨らましていましたが・・・・
その顛末をNHKBSプレミアムアで「アナザーストーリー天才激突!黒沢明VS勝新太郎」と題して放映していたのを観ました
「影武者」は武田信玄亡き後、その死を隠し影武者を立てて藩を守るという話です
影武者だから似ていなければなりません
そこで黒沢監督は、勝新太郎と若山富三郎の兄弟に演じさせたら面白いんじゃないかと思い打診したところ、若山富三郎が健康を理由にで断ってきたので勝新太郎が二役をやることになりました
黒沢明といえば世界の黒沢といわれるほどの巨匠、一方、勝新太郎は「座頭市」をヒットさせ脚本、監督もこなす大スターです
しかし、勝新太郎が脚本通りにセリフをわざとそのまま言わなかったり、撮影現場にビデオカメラ勝手に回していたことで「監督が二人いたら映画にならない」と黒澤明が激怒し、それが不満ならやめ辞めてもらうしかないということになりました
そして代役を仲代達矢が演じることになりました
私ももちろん映画「影武者」観ましたが仲代達矢も見事に武田信玄役を演じていましたが
戦国の大大名と名も無い百姓を勝新太郎が演じたらどのような「影武者」になったのか観たかったです
当時自分もこの映画ができていれば名作になることは間違いないと思っていたので余計残念でなりません
お二人とももうこの世にはおられませんが、NHKBSプレミアムアナザーストリーを観て40年以上前のことに思いを巡らせていました