「ほんとうの環境問題」

NHKラジオ深夜便で本の紹介を聞いていたら、読みたくなった本を買って読んだ。「ほんとうの環境問題」池田清彦養老孟司共著、新潮社、1,050円だ。現役で環境を担当していたので、環境問題には関心を持っていたのだが、入り込めば入り込むほど、なにかやらされているという焦燥感に駆られる気がしてならなかった。リタイヤしてからは客観的に環境問題(地球温暖化、リサイクルなど)を見られるようになったので、日頃の小生が考えていたことが沢山載っていたので夢中で読んだ。 京都議定書を目標を達成すれば、地球環境問題が解決すると、大勢の人たちがそう思っているのだが、まったくそうではなく、批准しなかったアメリカやカナダが国益を考えていたことがわかる。お人好しの日本、環境省では1兆円の予算で地球温暖化対策をやっているが、京都議定書の目標はおぼつかず、達成のためには排出権取引に応じるしかない。その金額が2兆円という。こんな大金をつかわなければならないことはマスコミでも真剣に報道しないし、こまめに電気を消すとかしてCO2を削減すれば、地球温暖化は解消するがごとく思って国民は頑張っているが、環境の原点に返って物事を見るというにはうってつけの本だと思う。お勧めしたい。 p1070967m.jpg