江戸のご常法、「切りべら23本でよし」は
1寸(3.03cm)を23本で切るから
1本あたり1.3mmとなるが
切りべらは切り幅より延しは厚くていいわけだから
1.4~1.5mmくらいと推定できる。
これは、職人に延しの仕事で「逃げ」の
道を作ってあげたと
永山寛康著「蕎麦、そば、ソバの楽しき人生」
に記してあった。
製粉技術が今より良くなかった
江戸時代は薄く延すのは難しかったと
想像できる。
でも、上記の永山氏も高橋邦弘氏などの
一茶庵系の並そばは1.2mmの正角
というからかなり細い。
一般的に細いそばが珍重されるが
美味しいそばとなると
1.4~1.5mmの正角がいいと
小生は思っている。
だだ、延しはよほど慎重にのさないと
思ったより太いことが多い。
延しが基準通り延すことができれば
切りは自然に基準の太さに切ることができる。