お母さんの料理

NHKの「プロフェショナル仕事の流儀」の再放送が火曜日にやっている。今回は帝国ホテルの総料理長田中健一郎氏だ。田中総料理長の前任はあのムッシュ村上こと村上信夫だから就任当初は相当悩み苦労したという。ムッシュのようにはなれないので、田中氏は厨房に自ら立ち、背中で教えたという。その教えは「基本に忠実」だ。地味な仕事を愚直にやることが大切ということだ。「そば」で言えば「水回し」はなんとも地味な仕事、しかし、そば打ちでもっとも大切な工程だ。テレビなどでは麺棒をまわす派手な「延し」や、大きなそば包丁での「切り」が絵になるので、どうしてもそこがハイライトになってしまう。
単純な仕事をこつこつこなすのが大切だということが改めて考えさせられた番組だった。
田中健一郎氏は村上信夫に「一番美味しい料理は何かと」問われ答えに窮していると、それはお母さんの料理だよ、それは気持ちがこもっているからだよ、と。
明日からは美味しく食べていただく為、気持ちをこめてそば打ちをしたいと思う。